スパコン すぱこん

事業仕分けで予算大幅削減とされたスパコン開発。
なんで世界2位じゃいけないの?などの発言で物議をかもしノーベル賞受賞の野依さんが真っ向反論。
事業仕分けの結果を見直し予算復活かも。 科学・技術、国の将来にかかわることを短期的な目線で判断していいのか、なーんて、ある意味、分かりやすいというか、ステレオタイプな論調になりやすい話題ではある。

で、このタイミングで"長崎大学で3800万円で日本最速のスパコン開発。ゴードン・ベル賞を受賞"

同じ性能で3800万円 vs 数百億円!?

なにそれ? っ感じだよね。

まず、スパコンとは、もちろんスーパーコンピュータね。(笑)
元をたどれば、やっぱり軍事。 核実験はおいそれとはできないから、代わりにコンピュータでシミュレーションをする目的でスパコンは開発されていた。
で、この高い計算能力を現在はさまざまなシミュレーション、たとえば地球温暖化の影響などの気象状況などや、天文学、金融関係の計算なんかに使っている。

日本でのスパコンといえば、やはり"地球シミュレータ"がまず頭に浮かぶけど、このほかにも"TSUBAME(つばめ)"や、"T2Kオープンスパコン"なんかがある。
ここで、地球シミュレータとTUBAMEやT2Kスパコンの違いはなにかというと、アーキテクチャが地球シミュレータはベクター型で、他はスカラー型。
ごく簡単に言えば、ベクター型はハードウェアに計算ロジックを実装して速度を上げる。大してベクター型はハードは単純化というか汎用型でソフト(またはCPUの数を増やして)で処理能力を上げるということになる。(実際にはそれぞれに適した計算がある。)
これは何を意味するかというと、ベクター型はハードの開発が多大になり開発費が掛かるということ。
もちろんソフトの開発費が安いということはないけれど。
で、今回の事業仕分けの対象となっているのは、先の野依さんが理事長を務める独立行政法人理化学研究所がまとめる地球シミュレータのベクター型(ベクター・スカラーの混合型だがまぁベクター型に分類される。)。 今年初めに2号機が稼動を開始していてこの後継機の開発に金がかかるということ。理化学研究所が予算を取り、これをベンダーに分けるということなになるわけだ。 予算が削減されるとこの計画に狂いが生じる。 日本の技術、ひいては将来に関わる問題だと。
(ただ、今までは実際の物はNECが製作していたのだが、NECが5月に製作には参加しない旨を表明している。 その後を引き継ぐのはどこなのか。) 

日本のこれ以外のスパコンは主に大学が中心となって開発している。そしてスカラー型。
CPUは、AMDのOpteron(オプテロン)を使っている。

で、現在のスパコンの主流はこのスカラー型。
CPUは、IntelのXeon、AMDのOpteron、IBMのCell。
つまり、PC(サーバー)で使われているCPUだしCellはプレステ3に使われている。
それぞれのシェアはこんな感じ。
で、現在(2009/11)で世界最速のスパコンは、AMDのOpteronを使っている。

つまり、世界的には、汎用CPUを多数使って並列処理させるスカラー型が主流となっている。
現在のスパコンのランキングがこれ

ちょっと前までは日本のスパコン世界一とかいっていたけど、このリストを見ると、今現在は、地球シミュレータが31位。。
しかも、計算速度のデータを見ると、1位のクレイ社のJaguar(ジャガーってすごい名前だ。)との差は14倍!もある。
んっ!? 2位じゃダメなんですか?とかいってるのとずいぶん状況が違うような。。

このデータを見ると、なんだか素朴に、日本のスパコン開発の方向が間違っているような気がしてしまうのだが。

高い計算能力を国内に持つ。ということはやはり必須のことと思う。この能力を他国がら買ってくる。ということも選択肢としてはあるかと思うが自前でその能力を持つことはやはり重要であると思う。

しかし、これらの情報、データを見ると、やっぱり金の掛け方がすこし間違っているのではないかと思ってしまう。
初めの話題に戻るが、長崎大学で市販のGPU(CPUではない。これはベクター型かスカラー型かという観点から見ればベクター型。画像処理を高速する目的で作られたベクター型。)3800万円で地球シミュレータと同等(とはいっても、用途が違うので単純に同等ではない。)のものが作れてしまう今の状況で、独自ハードにこだわる必要があるのだろうか。 もしハードにこだわるのなら、現在、Intel, AMDで独占しているPCのCPUに使えるようなCPUを開発する方向のほうが正しいのではないか。スパコン勝負で勝って、その日本製のCPUがPCにも搭載される。なんてことななれば痛快だと思う。
でも、まぁ、そーいう開発に国の紐付きの金が投入されても成功するとはあまり思えないか。

話が発散してしまったが、正しい方向に適正な金をかけて推進する。つーことがもちろん正しいのだろうけれど判断するのは難しいのでしょうね。

個人的には、この今回のスパコン予算は方向性をもう一度見直すのが正しいと思います。つまり予算削減が正しいと思う。 

と書いたけど、削減が正しいかどうかはやはり難しいですね。

追記。
理研の次世代スパコンはスカラー型に決定しているようでした。
NECから、富士通に変わりCPUはSPARC64を採用するとのこと。
SPARCは元はSUN MicrosystemsのEWSに使われたもの。 
ということは、まあ、方向は決まった。でも2012で、10pFLOPSでこの金額はどうなのか?と。

追記-2
長崎大学と理研はGPU利用のスパコンで共同開発していたらしい。
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by roadsterwalk | 2009-11-30 00:16 | DAILY | Comments(0)


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